問) この度亡くなった父の遺産の中に農地がありますが、
この農地はどのように評価するのですか。
答) 農地は、地価の高い順に
市街地農地
市街地周辺農地
中間農地
純農地
の4つに分類して評価します。
1 市街地農地の評価
市街地農地は、市街化区域などの地価の高いところに所在し、
農地としての価額ではなく宅地の価額に類似する価額で
取引されている実情にあります。
このため、市街地農地は、その農地が宅地であるとした場合の評価額から、
その農地を宅地に転用する場合に通常必要と認められる造成費を
控除した価額により評価します。
なお、造成費は国税局長が定めて毎年7月に公表しています。
2 市街地周辺農地の評価
その農地を上記1の市街地農地と同様の方法により評価をし、
その価額の80%に相当する金額によって評価します。
なお、80%評価するのは、市街地農地が宅地への転用許可が不要であるのに対し、
市街地周辺農地は転用許可が必要であることによるものです。
3 中間農地の評価
中間農地は、固定資産税評価額に国税局長が定める倍率を乗じて評価します。
4 純農地の評価
純農地も、固定資産税評価額に国税局長が定める倍率を乗じて評価します。
なお、純農地の倍率は中間農地の倍率よりかなり低い倍率となっています。
5 その他
評価する農地が上記1から4のいずれに該当するかは、
国税庁が毎年7月に公表する「評価倍率表」に掲載されています。
なお、「評価倍率表」には、①市街地農地は「市比準」、
②市街地周辺農地は「周比準」、③中間農地は「中」、
④純農地は「純」と表示されていますので、ご確認ください。
広島総合税理士法人